土地の相続
相続財産の中には、土地があることがほとんどです。
土地は 色々と面倒なことがあります。
不動産の売買等を行う場合にも、
境界確認や面積が登記簿とか、
所有者は誰であるかなど、調べるのに手間がかかります。
遺産分けをする場合も、相続税の申告を際にも、
土地の評価額を算出するのが大変な場合もあります。
私は、相続や土地の譲渡相談を受けた時には、
書類的に調べ、実際に土地を確認しています。
スムーズに調査ができることも多いのですが、
やっぱり厄介な土地も少なくありません。
親が商店街にお店を持っていた場合
桐生市の市街地にある土地の場合には、
番地や地図などから、場所や境界が分かることが多いので
土地の確認がしやすいです。
でも時々、境界がわからない場合もあれば、
隣地の構築物が、境界を越えて設置されている場合もあります。
その場合には、専門家などに助けてもらいますが、
解決に時間とお金がかかってしまいます。
不動産仲介の場合には
それを解決しなければ、仲介は受けられませんが、
相続税の申告の場合には、時間がないし、業務も異なるので、
それなりに判断して、問題を避けることもあります。
私は、不動産屋もやっていたことがあるので、
売買の仲介の立場で考えてしまうことがあります。
「売りやすい土地だ」、「住むのにはいい土地だ」とか、
逆に評価額が高くても、
個別事情があるので「売りづらい土地だなあ」
と思う場合もあります。
いい土地なら相続しても良いでしょうが、
問題がある土地だと
相続して困ることになるかもしれません。
相続人の中には、相続した土地を
すぐにでも売りたい人もいて、
売却相談や利用相談も受けるのですが、
「買う人いるかなあ、利用したい人いるかなあ」
と思ってしまうこともあります。
今と昔、そして将来を考えて 土地は買うものですが、
住宅は、買い替えることが難しく、一生住むことが多いです。
昔なら、過疎化地域になってしまわないか?
さびれる地域になってしまわないか?などと、
考えなくても良かったことを、考える必要があるのです。
土地を 売るのも 買うのも
難しい時代になったなあと言う気がします。
地方の市町村の街の中心部は、
住んでいる人も多かったのですが、
だんだん居住者がいなくなっています。
個人商店は減っています。
桐生市の中心部もそんな気がします。
若い人は、
住まいとして不動産の購入を考えると、
市街地よりも、郊外のゆったりとした、
環境のいい郊外を選ぶ人が多いです。
また、個人事業の廃業も多く、
新規に事業を始める人はあまりいません。
市街地の商店は、駐車場がない、狭い土地が多いので
旧商店街 や 市街地の土地は
買い手がすぐには見つからないこともあります。
市の中心部は、
商業利用の方がいいようですが、
商業や工業を考えても、
交通の便や土地の値段、規制を考えると、
郊外にある土地の方が、
買い手が見つかりやすいような感じがします。
利用価値や売却や貸付を考えると
ちょっと困ることが多くなってきました。
桐生市の中心部の土地でも悩む
相続財産が、街の中心部にある土地で、
廃業した後の店舗、古くなったアパートや貸家、
工場や倉庫が設置してある場合には、
管理費や解体費の出費の負担があります。
そして相続人が高齢の場合には、
取得しても利用しない、使わない。
その家族もいらないと言っている場合もあります。
田舎の土地を相続した場合にも、
利用や管理に悩まされることが多くなってきましたが、
相続した土地が、
桐生市のような 大きな市の 商店街や市街地にある場合でも、
相続人が悩んでしまうこともあります。
土地や建物が 財産とは、
言い切れなくなってしまったかのように思える時もあります。